個人的な体験 (新潮文庫)

個人的な体験 (新潮文庫)

脳ヘルニアを持つ赤ん坊を授かった主人公の葛藤の物語.著者自身の個人体験が本作品のきっかけになっていることは間違いないと思われる.本作品は、困難を真正面から受け止め、それを乗り越えようとしている、非常に肯定的なエンディングである.「20歳のころ」にある著者のインタビューにある「初めての受験時の物理の問題」を思わせて、私は本作品が好きだ.