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十二番目の天使

十二番目の天使

アメリカの田舎町を舞台にした中年男性(エリートサラリーマン)と少年の心温まるお話.その主題は、人の生きる姿勢についてだと思う.この本が話題になってた頃、同じ外国文学の棚に「青空のむこう」という本が置かれていて、先にその本を読んだのだが結構がっかりした.評判ほどいい本ではなかったのだ.その経験があったので、どうせこの本も同様なのだろうと思い、それからしばらく手をつけていなかった.しかしながら、この本は「青空のむこう」よりも主題が明確で、且つストレートでよいと思う.あとがきに「訳者や編集者が涙なしには読めなかった」とあるように途中から話の顛末が読めてしまうがストレートすぎる点なのだが、それでも、そもそもこの本は絵本と思えばしかたないと思う.この話の主人公のような環境に置かれたとき、それでも自分は今日の生活を過ごしたいと思えるかどうか.いや、そう思える生活を過ごさなければいけない.