イラスト版 聖書物語一日一話〈下〉新約篇 (講談社プラスアルファ文庫)

イラスト版 聖書物語一日一話〈下〉新約篇 (講談社プラスアルファ文庫)

新約聖書.その内容を、平易な日本語で翻訳したものであり、非常に読みやすい.しかしながら、聖書というものは、その内容を淡々と読んでいたのでは、やはり退屈だと思う.その背景にある歴史的な興味などがあって初めて面白く感じるものだ.(ただし、これは、ユダヤ教キリスト教を信じていない人が興味を持って読む為には、という観点から考えた場合である.)しかし、パウロという名前の人間が二人(?)ぐらい登場してきたり、登場人物の名前が混乱して、覚えきれない.やっぱり、何回か読み直さないと、これらの名前を覚えることはできそうもない.それにしても、聖書は面白い.正典や外典があったり、正典の中でも、いろいろな立場があったりして、いままでなんとなく教えられてきた聖書的史実が、本当は正典の中でもマイノリティの立場だったりすると、面白さが増してくる.さらに、これら聖書の内容を理解することは、ひいては、現在のイスラエルパレスチナ問題などを理解する上で助けになる(決して十分条件とは思わないが.)