明治村

1日遅れのGWとして、明治村を堪能する.さわやかな晴天の下、心地よい風が吹き、明治村を観光するには最高によい日だった.
北口から入村し、旧帝国ホテルを観る.明治時代の帝国ホテルのエントランスホールをくぐり、二階をぐるっと観て回る.今の帝国ホテルに比べて、全体的に小さくまとまった印象を受ける.往時の社交場はこのような雰囲気だったのかと想像する.
ゆっくり南下し、汐留バーで休憩.最初はちょっと日陰に入るだけのつもりだったが、バーに立ち寄り”デンキブラン”を発見!これはもう飲むしかないでしょう、ということで、私、初デンキブランしました.しかも、良心的な値段で、どんどん飲んでしまいたくなったが、お一人様3杯までだそうです.いや、自分も1杯しか頂きませんでしたが.だって、その後歩けるかどうか心配だったし.
更に南下し、最後は、森鴎外夏目漱石邸でのんびりと休息.昔の間取りに関心を持ちつつ、居間でゆっくりとくつろぐ.天気もよく、縁側からの眺めは最高でした.

ディズニーランドもいいけど、個人的には、明治村も最高!

デンキブラン

デンキブランは明治の頃から浅草の代名詞とされてきたお酒.ブランデーやジン、ベルモットキュラソーなどのカクテルで、その処方はいまだ持って秘伝なり.いわば夢のカクテールに候.明治時代はまだ電気は珍しきもの、目新しきものは「電気○○」と呼ばれ、デンキブランもハイカラなものとして、人々の大きな関心を集める浅草名物となる.
登場時の100年前には若き日の徳川夢声小林秀雄辻潤佐藤惣之助、金子洋文など、文壇・芸壇のラジカリストらが夜を徹してデンキブランの杯を重ねて大気焔を上げていたもの.集いの主役はいつもデンキブラン..
それは浅草浪漫の晩餐.あたたかみのある琥珀色、まろやかな甘さは今も昔も変わらぬ味わい.

香ザン葡萄酒
明治6年、17歳で仏蘭西人が経営する横浜の洋酒醸造所に雇われた神谷ヒロベエなる若者、熱心に働くも、20歳のとき過労で倒るる.病こじれ衰弱するも、見舞いに訪れた雇い主の仏蘭西人から貰った葡萄酒を毎日飲むうち、病回復す.ヒロ兵衛、この滋養効果あふるる洋酒を普及さすべく輸入ワインに生薬成分と蜂蜜を加え、口当たり良く健康に良い「香ザン葡萄酒」を明治14年に発売し、爆発的な人気を博す.
「香ザン」とは父平助の俳句の雅号であり、親の恩を忘れぬよう、またこの言葉が含む「隠しても隠し切れぬ豊かな芳しい香り」という意味による.滋養によき美味なる葡萄酒.