ブラッカムの爆撃機―チャス・マッギルの幽霊/ぼくを作ったもの

ブラッカムの爆撃機―チャス・マッギルの幽霊/ぼくを作ったもの

はじめに本文を読む.そして巻頭および巻末の漫画を読んだ.どちらもすばらしい.もちろん原作はすばらしいのだが、宮崎駿の漫画、世界感の想像をこれほど助けてくれる情報はないだろう.本人が原作の大ファンであることがこの漫画から伺える.

ブラッカムの爆撃機は、第二次世界大戦におけるヨーロッパ戦線で、英国からドイツへの爆撃攻撃に参加した爆撃機の無線担当兵を主人公にした作品である.その主題は、戦争への批判、戦争の醜さを訴えかけている.決して英国の正義を振りかざすものではなく、ドイツへの爆弾投下攻撃を正当化するものでもない.むしろ、爆撃機に搭載する若い兵士たちの切ない青春、帰還することが出来ないかもしれない作戦参加に冗談を飛ばしながらも互いを奮い立たせて参戦する若者への賛歌、本作にはそのような側面を感じる.また、英国本土やドイツで爆撃の被害にあう女性、老人、子供が本当の被害者であることを述べる.そこに、本作品が本質的に戦争に対する批判的な雰囲気を醸し出している所以がある.

それにしても不思議なのは、そんな反戦的な作品なのに、爆撃機の描写に妙に引き込まれてしまう.宮崎駿の漫画にもあるが、子供というのは戦闘機が人殺しの道具だという認識を持つ以前から戦闘機に魅力を感じるようになるが、それは何故なのだろうか.幼い男の子が車や戦闘機に興味を持つのは、本質的にこれらの対象に幼い男の子を惹きつける何かがあるのだろうか.

チャス・マッギルの幽霊は、第二次世界大戦勃発初期の英国を舞台とし、疎開先で母親たちと暮らす少年の物語である.終わりまで話は淡々と続くのであるが、最後の部分で心が温まるエンディングが待っている.祖母の記憶まで変えてしまう少年の行為になぜかとてもほっとしてしまう.この最後の終わり方には正直、驚いた.

  • Walking (街散策)

今日は、誕生日.なーんもやることないから、自分への誕生日プレゼントを買いに表参道に行く.A.G.Iで財布を買うのが目的だったが、途中でいろいろなお店を散策.雰囲気の良い眼鏡屋を発見し”イメチェンのために新しい眼鏡を買おうかしら”と思うが、今回は見送る.そのお店を後にし、次はA.G.Iで財布を購入.今度は紛失しないようにしっかりしろよ、俺.その後、Paul Smithのお店にぶらっと立ち寄る.やっぱり、青山店の建物はそれっぽい雰囲気が出ていてとてもよろし.そして、最後にIDEEの新しく移転したお店に立ち寄る.いきなり、でむかえる、多角形のくま(っぽい)おきものは面白い作品でした.