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特捜検察vs.金融権力

朝日新聞社記者が非常に面白い本を書いたというので、さっそく読んでみた．金融監督庁発足以前から現在にいたるまでの、司法省、検察庁、大蔵省、金融監督庁、金融庁のポリティス、パワーバランスの概観を知ることが出来る．特に検察や金融庁に関する情報を得るための、良い入門書だろう．
現在、当局に関するマスコミからの情報は非常に限定的だと思う．そのような中で、本書の類の情報がもっとパブリックに出てきてくれれば、当局の行動の是非についてもっと議論が出てくるのではないだろうか．
たとえば、UFJの不良債権の査定についても、本当に金融庁の指摘は正しかったのか、という疑問をもっと掘り下げて議論してもらいたい．そして、国民に問題意識を投げかけて、当局の行動を国民がもっと関心を持つようにしてもらいたい．ただし、UFJの検査忌避については、文句無く処罰されるべき行為であったことは議論の余地が無い．