Little Miss Sunshine

Little Miss Sunshine

を渋谷で観る.
家族愛を描いた、素直に楽しめる映画だった.少しコメディーもあり、でも泣けるところもあり、心温まる物語.
事前にストーリー概略「自分の娘をコンテストに送る家族の物語」を聞いた時点で、ああアメリカのお馬鹿ちゃん家庭を描いたドタバタ映画なのかと想像した.だけど、本作品はそれほど軽い家族ではない.身内の入院も保険が利かないから自宅で療養しなければいけないほどの貧窮な家族を舞台にしている.祖父はドラッグ中毒、父親は安定した収入を得ず、息子はニーチェに傾倒し言葉を無くす、弟はホモで職を失い挙句の果てに自殺未遂.そんな家族が、娘のコンテスト参加のため、バスを駆り、ロスに向かう.想像のとおり、コンテストはどうでもよく、そこに至るまでの家族の再生がメインストリームだ.
そして、なによりも、この奥さんがいい味出してる.特別美人というわけではないが、家族を愛しているその姿勢がとてもすばらしいと思う.

  • Books (読了)

幾山河―瀬島龍三回想録

幾山河―瀬島龍三回想録

たしか、本書を読むのは二回目だと思う.
さまざまな立場の人がさまざまな意見を持つのだと思う.例えば、第二次世界大戦の犠牲になった人やその遺族であれば複雑な感情を持つであろうし、戦後の高度成長期にビジネス界で日本の発展に貢献した人々にとっては、肯定的な感情を持つかもしれない.もちろん、これ以外にもさまざまな人がいる.
読書後の素直な感想をいうと、戦後に帝国軍に携わった人々で、著者は戦中のことを、反省を含めて、非常に発言しているほうだと思う.そして、大戦の泥沼へ日本を引きずり込んでしまった当時の軍国主義のどこに反省すべき点があるのか、どの時点で歴史の歩みを間違ってしまったのか、Point of No Returnはどこだったのか、そのヒントが本書には記されているのだと思う.それは今後の日本を背負って経つ人々みんなが知り、そして貴重なケーススタディの一つとして、日本の将来の糧にしなければいけないのではないだろうか.